一緒に富士山登りたかった

息子を想う母のブログです

息子の面影

街中に出ると無意識に若い男性を目で追ってしまう。

息子と同じ年頃の子を…


あっ、あの髪型息子に似てる。

横顔がそっくり…

あのユニクロのフリース同じの持ってたな。

全く同じリュックを持っていた子もいた。


雰囲気の似た子、意外にも目にすることが多い。

その度に心乱されてしまうけど探してしまう自分がいる。


今日 交差点で信号待ちしていた時、横断歩道の向こうにいた青年。

黒のVネックのTシャツにグレーのジョガーパンツ。

あー、息子がよくしていた格好だなぁ…

何気なく見ていると、

マスクをしてスマホを触る首の傾け方、髪型までそっくり。

足をクロスしてる立ち姿まで…

見入ってしまった… 胸が高鳴った…

すれ違う時、私は車なのでほんの数秒だったけど、顔も驚くほど似ていた。

この状況でなければ「⭐︎⭐︎〜」と手を振ったかも


「今日○○歩いてたでしょ、見かけたよ」




あの青年、やっぱり⭐︎⭐︎だった?

もしかして⭐︎⭐︎は生きているのかも…

記憶喪失…

何か特別な事情があって帰りたくても帰れずにいるのかも…


いろいろ想像した。

本気で思った。



何か事情があるなら、今のままでいい。

1ヶ月に一度、いや半年に一度顔を見せに来てくれるだけでいい。

ずっと一緒にいたいなんて言わない。

生きていてくれるだけでいいから。




馬鹿げている…


警察から帰ってきたのは確かに⭐︎⭐︎だった。

抱きしめて頬ずりした冷たくなってしまった顔は確かに大切な大切な私達の息子だった。



今日見かけたあの子は自宅に帰りお母さんの手料理を食べたんだろうな。

息子みたいに笑いながらテレビを見て、たわいもない話をして…

あの子を宝物のように想う母親がいる。

街で見かける息子に似てる子達にはみんな家族がいて帰る家がある。


それが当たり前のこと。


それなのに我が家には息子は帰ってこない。

なぜこんなことになってしまったんだろう。

何がいけなかったんだろう。


こんな最上級の罰を与えられるほどの悪事を働いたかなぁ。

真面目に誠実にを心掛けて生きてきたつもりなのに。

最愛の息子を奪われるほどの罪を犯したんだろうか。



当たり前だと思って過ごしてきた家族4人揃った幸せな時間はもう二度と我が家にはやってこない。

ただ ただ、苦しくて悲しい…




私の心はまだあの時のまま…

全然前に進めない…


ごめんね ⭐︎⭐︎君