一緒に富士山登りたかった

息子を想う母のブログです

息子の写真

ここのところ、気持ちが沈み込んでいる

その上、お天気まで…

雨ってより一層悲しみを誘う


月日が経てば経つほど、息子無しで生きていかなければならない悲しみ、辛さ、残酷さに、

覚悟したはずの心が揺らぐ


娘が言った

「⭐︎⭐︎は今、辛くも不幸でもない

真面目に生き抜いた⭐︎⭐︎は、別の世界で晴々とした思いで安らかに過ごせている

悲しいのは残された私達だけ、

だから心配しなくてもいい、大丈夫」だと



本当にそうならばいい

息子が元気なら私が悲しみの中で生きていようが、辛かろうが我慢する


でも最近、確証が欲しいと思う

息子が安らかで元気にしている、

そして私達の側にいてくれているという確証が…



パソコンの中に保存された息子の写真、

ほとんど毎日…

今日は見てみようか、会いたい

と思いながら1年以上も開けずにいる

昨日、勇気を出して覗いてみた


そこには笑顔の息子がいた

笑顔、笑顔、笑顔…

どの写真も輝くような息子の笑顔があった


誕生日ケーキの前で愛犬を抱いてご満悦の写真

何年分ある?同じシーンの写真

家族旅行に学校行事、中高と続けた剣道部での勇ましい姿…


その中でも特に最近の写真

大学の山岳部では、3、40キロある大きな荷物を背負って歩く逞しくなった息子の姿

テントの前で仲間と戯れるお茶目な様子

つい私まで笑ってしまう


我が家の誰よりも背が高くて力持ち

重いものを持ち上げるのも、高い所の物を取るのも、

全て息子の担当だった


一番体力があって元気そのものだった息子



分かっていたけど…

こうなることは分かってたけど…

涙が溢れて溢れて止まらない

誰もいない家の中で声を上げて泣いた


あなたが思ってる以上に、

母さんあなたのことが大好きだったのよ


元気になるぞー!と自分に言い聞かせても

落ち込む気持ちをどうすることもできない


会いたい気持ちがより一層募ったけど、

久しぶりにたくさんのあなたに会えて嬉しかった

泣いちゃったけど、勇気出してよかった


動画はまだ無理かな

もう少し気持ちが落ち着いた時にする、ごめんね



あなたにまた逢える日まで、

あなたとの想い出を、繰り返し、繰り返し

噛み締めながら、愛おしみながら、生きていくしかないんだね


頑張れるかな、母さん…



頑張らないとね



頑張るよ!だから応援してね

仕方がない

仕方がない… 

仕方がない…


大切な息子が逝ってしまったこと、

こんな運命を持ち合わせて生まれてきたこと、

すべて仕方がないこと…


どんなに悲しんでも、

私の不注意と自分を追い詰めても、

もうどうにもならない、何も変わらない


現実から目を背けたところで、自分を誤魔化しながら生きていることは誰よりも一番わかっている

だから尚一層、情けない自分が嫌いになる


仕方がない…と諦めるしかない


仕方がない…誰も悪くない…

そう言い聞かせて淡々と生きていくしかない


以前にこの場で綴ったことがある

因果応報’が口癖の父、

実はもう一つ口癖があった


「しゃーない(岡山の人なので)これも運命だ」

理不尽な困難に直面した時いつも口にしていた


そのセリフが出ると、‘また出た!’

と母と顔を見合わせて笑ったけれど、今思う…


しゃーない(仕方がない)と思えることは

諦めることではなくて、現実をあるがまま受け入れることのできる懐が広く心の強い人が口にできる言葉なんだと


仕方がない

仕方がない

これが私の歩んでいかなくてはならない運命


深く考え、自分を追い詰めて、苦しくなるより

もっと楽に生きてもいいのかな…


だって、もうどうすることもできない

仕方のないことだもの


心からそう思えるようになった時、

今の自分より少し強くなった私がいるのかもしれない

だからそれまで、何度も何度も自分に言い聞かせよう



そうすれば息子も楽になるよね、

心配させずに済むよね


仕方がないこと…    なんだよね

前に進めない

また最近気持ちが酷く落ち込む


前向きに生きようと偉そうに立派なことを綴っても結局はまた元に戻ってしまう


一歩進んでは二歩下がり、二歩進んではまた一歩下がり…

2年4ヶ月経った今も息子を見送ったあの時の気持ちのまま何も変わっていない


一人で車に乗っているといつも涙が止めどなく溢れて

マスクとサングラスで分からないだろうから心のままに泣き通す



テレビを観て楽しそうに笑う夫

息子のこと話題にすることもない


私の住む所はコロナ感染者500人越えにもかかわらず

職場の同僚と旅行に出る娘

医療従事者である娘はワクチン接種済みだけど、

‘それは旅行に行くためではないはず、常識に欠ける’

咎めると、面白くなかったのか、傷口に塩を塗るような言葉を浴びせて出かけて行った


ホームにいる母との玄関での窓越しの面会、

認知とまではいかないが、加齢から物忘れが酷くなった母、

⭐︎⭐︎君は元気にしてる?最近全然来ないね


すぐ側でスタッフが見守る中、

ごめんね、最近忙しくて時間取れないみたい

と言うのが精一杯だった


息子が亡くなった時、いつも側にいてくれた母

一緒に泣き、時に慰めてくれた

息子のことが衝撃的過ぎて受け入れられず、無意識に忘れるように心が仕向けたのだと思うけど…

そんなこと言わせないで、

人のいる前で息子のこと話題にしないで、

辛くなるから



ほんの些細なことだけど、私の胸に突き刺さる

家族だって何から何まで分かり合える訳ではない、

仕方ない、自分に言い聞かせるけど、

気持ちが曇り、重くなる


そんな時はいつもより一層

息子が恋しくて、逢いたくて、たまらない


いつも優しかった

相手の気持ちを思いやれる子だから…

人を傷付けるような言葉を口にはしなかった

いつも楽しそうに笑っていたのに


それなのにどうして…、どうして…


私は息子のこと何も理解してあげられていなかった

ごめんね、本当にごめんなさい

母親失格


またそこに行き着いてしまう

少しも前に進めない